5月18日、土曜日。内覧会の日。
引き渡し(5月24日)の6日前、施主として完成した家を最終確認する日が来た。1年以上にわたる検討と判断の積み重ねが、ついに「家」という形になって目の前に現れる。
内覧会という呼び方
住友不動産では、この工程を「内覧会」と呼んでいる。ハウスメーカーによっては「施主検査」「竣工検査」「完成立会」とも呼ばれる工程だ。
施主の目で建物を隅々までチェックし、気になる点を指摘する。引き渡し前の最終確認の場である。指摘した点は引き渡しまでに修繕してもらえるので、ここで気付いた違和感は遠慮なく伝えるべき場面だ。
同席者と所要時間
同席したのは、住友不動産側から工事監督、営業担当、IC担当の3名。1時間ほどかけて、家の中を一緒に回った。
事前に準備したチェックリスト
内覧会に備えて、図面に確認ポイントをメモしていた。
チェックする観点は2つ。
- 傷や汚れがないかどうか
- 仕様通りになっているかどうか
具体的には以下を確認することにした。
- 棚など造作の高さ
- コンセントの位置
- 照明の位置
- ドアと窓の開閉具合
- クロスとフローリングが図面通りのものか
- JCOM(インターネット、ケーブルテレビ)の引き込み方法
最後のJCOMだけは、住友不動産側ではなく自分でJCOMに連絡する必要があるため、現場で引き込み口を確認しておきたかった。
玄関から始まる、家のお披露目
順路は玄関から1階、2階、そして小屋裏へ。各部屋で10分程度ずつ、工事監督の説明を受けながら回っていく。

外観を見上げて、まず玄関ポーチに目が行った。
ポーチのタイルは、新井窯業社の「フィウミⅡ」。当初は2段の予定だったが、外構工事の設計誤差があり、無償で3段に変更してもらった。3段の方がバランスが良い仕上がりで、ラッキーだったと感じている。
ケイミュー社のモノトーン系サイディングと、YKKap社のショコラ色の建具を組み合わせた外観は、第40章で予想した通り、養生が外れた状態で見るとさらに映える。
1階:ライト基調のフロア

1階フロアは、淡いブルームエルムのフローリングとホワイトのインテリアを基調にした。
水回り設備、インターホン、照明はパナソニック社で統一。明るく開放的な空間に仕上がっている。
2階:ディープウォールナット基調

2階は、ディープウォールナットのフローリングで締まった感じにした。エアコンは富士通ゼネラル社のものが取り付けられている。
1階のライト基調から2階のダーク基調へ、フロアごとに違う雰囲気を持たせる狙いだった。階段を上がった瞬間に空気が変わる感覚は、想像していた以上にうまくいったと感じる。
階段の床上がり:構想が形になった瞬間
第18章の設計フェーズで触れた、階段の床上がり部分。これがついに完成した。

ハウスメーカーの設計では、ここはクローゼットとして閉じる予定だった。しかし部屋を広く使いたかったので、扉は付けずに残し、テレビ台として活用することにした。ポールハンガーも設置する予定だ。
設計時に思い描いた通りの「開かれた空間」として、構想が形になっている。
小屋裏(ロフト):秘密基地

最後に小屋裏に上がった。第16章で期待を書いた小屋裏収納の、実物の確認だ。
立ち上がることはできないが、座って身動きするには十分な広さ。今、仮住まい先の和室で使っている座椅子と座卓を入れ、選定済みの低い本棚を並べた風景を、入念に計画した絵が浮かんだ。
ここは秘密基地、コレクションエリア(オタクエリア)として使う予定だ。
指摘事項とその場のリスト化
家全体を回りながら、気付いた点を伝えていく。指摘事項は工事監督がその場でリスト化し、控えを渡してくれた。
私から指摘したのは、傷の数か所程度。
一方、住友不動産側からも先回りした報告があった。
- 工事監督から:小屋裏につながるキャットウォーク(梁)のクロスが仕様と違っていることを事前に発見しており、引き渡しまでに直すと報告
- 営業担当から:テラス窓の扉の開き方が緩くて危ないので、締めるよう工事監督に要請
施主側で気付かなかった点を、住友不動産の皆さんの方から先に拾ってくださっていた。「ここで気付いた違和感は遠慮なく伝えるべき場面」というつもりで臨んだが、住友不動産側も同じ姿勢で臨んでくれていたわけだ。
軽微な傷・汚れも、「気にならないのでスルー」としたものは一つもなかった。すべて修繕対象としてリスト化された。修繕完了のタイミングは引き渡し前。引き渡し当日には、すべての指摘事項がクリアされた状態になる。
設備の使い方説明
内覧会の後半は、建物のチェックから設備の使い方説明に移った。
エアコン、給湯器、浴室乾燥機、トイレの操作、換気システム──各設備について5分程度ずつ、操作方法と注意点を説明してもらった。
取扱説明書類は、2冊の分厚いファイルに収納された状態で渡された。引き渡し後、住みながら一つずつ確認していくことになる。
別途、工事監督からの撮影記録も
私自身もスマホで内部の様子を撮影したが、工事監督も別途撮影していて、後日「すみふトーク」(住友不動産専用のチャットツール)で共有してくれた。
施主の手元と、ハウスメーカー側の手元、両方に記録が残る形だ。引き渡し後、何かあった時に振り返れる素材として、これは助かる仕組みだと思った。
1時間の内覧会を終えて
すべての確認が終わるまで、1時間ほど。
「ここは想定と違った」という発見は、特になかった。図面で検討していた通りの空間が、図面で想像していた通りに立ち上がっている。1階のライト基調から2階のダーク基調へ続く色合いも、想定通りで満足している。
完成した家を見て、強く感じたのはこれだ。1年以上にわたる検討と判断の積み重ねが、形になっている。
5社のハウスメーカーを比較し、住友不動産を選び、各仕様を一つずつ決めていった日々。あの判断と検討は、すべてこの瞬間のためにあった。
引き渡しまであと6日。次章では、外構工事について書く。