地縄確認会と着工会を終え、仕様が完全に確定した。次は、物理的な建築の開始だ。
まず動くのは地盤の補強――地盤改良工事。そして、工事期間中の近隣配慮と安全確保のための仮囲い設置。建物の骨格が立ち上がる前の、「家を支える下地を整える」段階である。
1月23日、地盤調査報告書の受領
1月23日、前章で触れた地盤調査(1月20日実施)の報告書を受領した。
結果は、想定していたより地盤は緩くはないが、やはり改良は必要、というものだった。
報告書の所見によると、沖積面の厚い盛土地盤では、盛土の収縮変形や盛土荷重による旧地盤の圧密が長期にわたって進行する可能性がある。そのためスラブの強化や地盤補強を含めて、安全側の対応が望ましい、とのこと。
最終的な仕様は、4メートル×13本、7.3メートル×5本の鋼管を地盤に打ち込んで補強する、という形に決まった。
費用は約100万円。想定より10万円安く済んだ。
鋼管の本数が増えると費用が跳ね上がると聞いていたので、結果が出るまでは正直ヒヤヒヤしていた。地盤は開けてみないとわからない部分が大きい領域だけに、見積の範囲内に収まったことは大きな安心材料だった。
地盤改良の工法について
当家の地盤改良は、鋼管杭工法と呼ばれるものだ。
地盤改良にはいくつかの工法がある。地表付近の土をセメント系固化材で固める表層改良、深い部分までコンクリート状の柱を作る柱状改良、そして今回採用した鋼管杭工法。鋼管杭は、地中の硬い支持層まで鋼管を打ち込み、その鋼管に建物の荷重を伝えることで、軟弱地盤でも安定性を確保する工法である。
盛土地盤で、かつ表層から支持層まで距離がある当家のような土地では、鋼管杭が最も適した選択だった。鋼管の長さは、支持層の深さに合わせて決まる。4メートルで届く場所もあれば、7.3メートル必要な場所もある。この地盤の不均質さが、鋼管の長さ×本数の混在する仕様に反映されている。
1月25日、仮囲い設置
着工会から3日後、現地に仮囲いが設置された。
仮囲いは、工事現場を外部から区切るための囲いだ。工事中の事故防止、資材や機材の管理、近隣への配慮。いくつかの役割を兼ねている。
当家の仮囲いは、低めのポールにブルーシートを張った簡易なタイプだった。派手なものではないが、現場の区画としては十分に機能する。
囲いの前には「ご近所の皆様へ」と記した看板が立てられた。住友不動産おなじみの「オジギビト」のイラスト入りのもので、工事期間中のお詫びと連絡先が記されている。こうした細かい配慮の積み重ねが、近隣トラブルを未然に防ぐ。
仮囲いができると、敷地がいよいよ「工事現場」の顔になる。更地だった土地が、これから数ヶ月、住友不動産の建築チームの仕事場になる。そう思うと、プロジェクトが次のフェーズに入ったことを視覚的に実感できた。
2月3日、杭着工・地盤改良工事
2月3日、地盤改良のための杭打ち工事が着工した。
鋼管を地盤に打ち込んでいく作業だ。地盤調査報告書で決まった仕様――4メートル×13本、7.3メートル×5本の鋼管――が、この日から数日をかけて施工されていく。

地盤改良工事は、家の耐久性を決定づける最も重要な工程のひとつだ。この施工の質が、数十年後の家の状態に直接影響する。完成後は地中に埋もれて目にすることのない部分だからこそ、ここをしっかり施工してもらうことが、施主にとっての安心につながる。
施工は数日で完了した。その後、いよいよ基礎工事に入る。
次は、基礎工事
2月5日、基礎工事が着工する。
ここからおよそ1ヶ月、基礎工事が続く。住友不動産の建築工程の中で、最も時間をかけて行われる工程だ。なぜ基礎にそれだけの時間をかけるのか。その理由も含めて、次章で書いていきたい。