2026-04

工事・実務

第43章 そして…引き渡し

実家の建て替えを決意したのは、2023年の春だった。LIFULL HOME'Sに相談に行ったあの日から、ハウスメーカー5社との比較、住友不動産との契約、そして約9ヶ月にわたる設計と施工。気づけば1年以上の月日が流れていた。55歳で実家を建て替える──この大きなプロジェクトを始動した日、自分でも不安と期待が入り混じっていた。築60年の家を解体し、新しい家をこの場所に立ち上げる。それは親から受け継いだ土地と記憶を、自分自身の手で次の形へつなぐ作業でもあった。そして2024年5月24日。引き渡しの日がやってきた。5月24日午前、融資実行引き渡し当日の朝、第38章で書いた通り、三井住友信託銀行から融資実行完了の電話を受け取った。住宅ローンが実行され、住友不動産への支払いが完了した。これで、書類と金銭の手続きはすべて終わった。残るのは、物理的な引き渡しだけだ。午後、新居に向かう。鍵の受け渡し引き渡しは、新居の現場で行われた。住友不動産側からは工事監督と営業担当が同席。内覧会で指摘した修繕箇所は、すべて完了していた。「これで、この家はあなたのものです」工事監督から鍵を手渡された。ずっしりと手の中に...
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第42章 外構工事

注文住宅の外構工事をハウスメーカー一体発注で進めた実例。費用を抑える方針、YKKap機能門柱や手すりの選定、別業者発注との比較、そして更地を残して雑草に苦労した後悔まで。
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第41章 内覧会

新築の引き渡し前にある内覧会(施主検査・竣工検査)。図面を手に何を確認するか、傷・仕様・造作の高さ・コンセント位置・JCOM引き込みまで、施主目線のチェックリストと当日の実例。
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第40章 外壁完成と新居の外観

新築の外壁にケイミュー社「光セラ」のフィエルテとオーバルストーンを採用した実例。アクセント材をベースに使う逆転の組み合わせ、YKKap玄関ドアとの調和、足場解体後に現れた新居の外観。
工事・実務

第39章 断熱材と屋根工事

外壁サイディングと断熱材。この工程は、私がこの建て替えプロジェクトで最もこだわりを持っていた部分だ。第21〜23章で、各ハウスメーカーの断熱性能(UA値)や外壁材を比較検討した。その選択の結果が、いよいよ現場で形になっていく。見学のたびに気持ちが高ぶった。4月6日、断熱材施工の立会い4月6日、土曜日。壁の断熱材施工の立会いに現場を訪れた。壁に断熱材を敷き詰めている様子。2×4の柱の間に、防湿袋に入ったグラスウールが隙間なく充填されていく住友不動産の標準仕様として採用されている高性能グラスウールが、2×4工法の柱の間にびっしりと敷き詰められていく。防湿袋(黄色いMAGのロゴが入った袋)に入った状態で壁の中に収まり、気密層を作る。使われているのは、マグ・イゾベール社の「イゾベールスタンダード」というグラスウール。これを防湿袋で包んで、壁の中に施工していく。イゾベールの中身。フワフワのグラスウール繊維が、防湿袋に収められている袋から少しはみ出した断熱材の中身を見ると、ふわふわした白い繊維状の素材だ。この空気を含んだ繊維が断熱材としての性能を発揮する。袋の中で潰さず、ふっくらと施工するのが性能...
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第38章 引き渡し日確定〜所有権移転登記等

新築引き渡しと同時に必要な火災保険・地震保険をどう選んだか。ハウスメーカー提携先が高額だったため独自に選定した実例と、所有権保存・抵当権設定登記、融資実行当日までの流れ。
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第37章 住宅ローン

引き渡し日は5月24日。この日の午前中に住宅ローンの融資が実行され、午後に引き渡しが行われる。金融機関からハウスメーカーへの大金の振り込みと、家の所有権の移転。建て替えプロジェクトの金銭面のクライマックスだ。この章では、契約直後から引き渡し日までの約9ヶ月間にわたる、住宅ローン選定と手続きの全経過をまとめる。契約時の事前審査・本審査契約日と同じ2023年8月13日、住友不動産の提携先である三井住友信託銀行に事前審査を申し込み、8月20日ごろ通過。12月3日には本審査にも申し込み、1月3日に承認された。いずれも住友不動産のフロー上必要な形式的手続きで、実際にどこで借りるかはこの段階ではまだ決めていない。中間金省略の前提条件を満たす意味もあり、早期に進めておいた。モゲチェックで複数銀行を比較本格的な銀行選定は、年が明けてからだった。住宅ローンの比較には、モゲチェックというサービスを使った。複数の銀行の金利・条件を一括比較できるサイトで、ここでauじぶん銀行と住信SBIネット銀行が、変動金利0.2%前後という好条件を提示していた。三井住友信託銀行の変動金利は約0.7%。当時としてはネット銀行...
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第36章 躯体工事と上棟確認会

基礎工事が完了した翌日、3月1日に足場が設置された。足場が現場を覆うと、なんだか家の骨組みがすでにできたような気分になる。気持ちが盛り上がってくる。ここから約3週間、躯体工事(建て方工事)が行われ、3月23日に上棟確認会を迎えることになる。3月2日、土台伏せ基礎の上に建物を載せるための最初の工程が、土台伏せだ。基礎コンクリートの立上りの上に、まず基礎パッキンが置かれる。床下を乾燥させるための通気層を確保する部材だ。その上に、土台となる木枠が組まれ、さらにその上に構造用合板が貼られる。土台の木材には防腐・防蟻処理材が使われる。土台の木材と構造用合板、そしてこれから組み上がる壁の木部の内外には、地上1.5mの高さまで防腐・防蟻処理が施されるそうだ。床下の湿気対策と、白蟻への備え。見えなくなる部分だが、住宅の寿命を左右する重要な処理である。基礎の上に置かれた基礎パッキン(黒い櫛状の部材、厚さ20mm)。その上に防腐・防蟻処理された土台の木枠(厚さ80mm)、さらに構造用合板(厚さ28mm)が載せられる床下断熱材土台伏せと同日、床下断熱材の施工も行われた。施工の瞬間を見学できなかったのは残念だ...
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第35章 カーテンプラン

基礎工事が粛々と進むなか、並行して進めていたのがカーテンプランの検討だった。工事現場では職人が黙々と作業を進めている。一方、施主である自分にできるのは、内部のインテリアを決めていくこと。毛色の違う、少し華やかな検討フェーズが、このタイミングでやってくる。インテリアの中でもカーテンは、少し特殊な位置にある。カーテンレールは内部造作工事に関係するし、色合いや機能は住宅設計に重要な意味合いがあるので、IC担当が積極的に関わる領域だ。もちろん、施主が自身でカーテン本体を購入することは可能だが、カーテンレールはICに発注することが基本となる。カーテン検討のタイミングカーテンの検討タイミングには、他のIC項目と違う事情がある。第19章で書いたICの初期打ち合わせでは、カーテンは決めていない。着工会の仕様書にも含まれていなかった。カーテンは工事が始まってから、現場の骨組みが立ち上がる前後に詰めるのが一般的な流れだからだ。ただし、上棟会までには決めておく必要がある。上棟会にはIC担当も同席し、間取りの立体的な確認に参加するため、そこでカーテンプランも最終確定させる。カーテンレールの長さ、レールのタイプ...
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第34章 基礎工事

2月5日、基礎工事が着工した。住友不動産の建築工程のなかで、最も時間をかけて行われる工程だ。この先、約1ヶ月をかけて、家の土台となる基礎が作られていく。なぜ基礎に1ヶ月もかけるのか基礎工事は、建築本体工事の前段階という位置づけで、住友不動産の建築チームとは別の、専門の基礎屋さん(小島土木)が施工を担当する。1ヶ月という工期を最初に聞いたとき、正直、長すぎないか、と感じた。建物本体の建て方工事が3週間であることを考えると、基礎のほうが長いのか、と。しかし、契約前に営業担当から聞いていた話を思い出した。「住友不動産の注文住宅は、基礎に時間をかけます。作業もしっかり行うし、検査も徹底的に行う。当社でも建売住宅の場合は、ここまで時間をかけません」注文住宅と建売住宅で基礎工事の時間のかけ方を変えている、という事実は、契約前の比較検討段階で大きな印象を残していた。基礎は、家が建った後は見えなくなる部分だ。ここで手を抜くメーカーと、時間とコストをかけて丁寧に施工するメーカー。その差は、数十年後の建物の状態に現れる。1ヶ月という工期は、「しっかりした家を建てる」という意思の表れなのだ、と納得して工事を...