第18章 間取り打ち合わせ~決定

契約締結から6日後、最初の図面打ち合わせが始まった。
場所は新大久保の住友不動産営業所。
仕事の帰り道に寄れる場所を選んだ。

打ち合わせは全部で3回
最初の2回は1/100の縮尺図面、3回目は1/50のより詳細な図面が使われた。

建築定規と設計図面との格闘がはじまる
建築定規と設計図面との格闘がはじまる

毎回、前回からの変更を反映した新しい図面が提出される。
営業担当者からファイリング用のケースも渡された。
図面が更新されるたびに穴の空くほど眺めた。

自分でも三角錐の建築用定規を買って、図面上の寸法と実際の広さを想像しながら検討を重ねた。
見るたびにワクワクした。

ほぼそのまま採用した動線設計

住友不動産の設計は、生活動線がよく考えられていた。
間取りの基本はそのまま採用することにした。

変更したのは主に扉の数だ。
狭い家を少しでも広く感じられるように、クローゼットやシューズクローゼットの扉をなくした。
扉をなくすほど減額になるという説明もあり、コスト面でも合理的だった。

2階の書斎兼寝室では、階段の床上がりが部屋の奥に台状に張り出しており、その台から壁一面に扉をつけてクローゼットにする設計だった。
扉をなくし、床上がりの部分をテレビ台として活用、奥のスペースを本棚とオープンクローゼットにすることにした。
少し雑然とはするものの、部屋を広く使える

また窓を出窓にして室内のスペースを広げた。
コストはやや上がったが、扉を減らした分でほぼ相殺できた

3回の打ち合わせを経て

3回の打ち合わせを終えて間取りが確定したとき、「もっと検討したい」という気持ちもあった。
しかし図面が更新されるたびに徹底的に考えてきた。
十分だ、先に進もう、と思った。

次回からはインテリアコーディネーター(IC)担当が加わり、外装・内装の検討に入ると説明を受けた。
家の彩りを決めていくフェーズに入ることに加えて、これまで男性だけで進めてきたプロジェクトに、新しい花が咲くような気がしてなんだかワクワクした。

2年住んだ答え合わせ——扉を減らした間取りはどうだったか

この間取りで2年暮らした。
設計時の判断がどうだったか、答え合わせを書く

扉のないクローゼットは、狭い家の正解だった

心配していたホコリは、気にならない
日常着るものだけを掛けており、夏冬で入れ替えているので、服にホコリが積もることはない。

中が見える雑然さは確かにある。
だがそれよりも、扉がないことで部屋が狭くならないメリットの方が大きい
扉があると、それだけで空間は狭く感じる。
出し入れの楽さも、日々実感している。

シューズクロークは可動棚で機能性を確保

玄関のシューズクロークも扉なしにした。
一面に靴が並ぶので見た目は良いとは言えないが、狭い玄関がこれ以上狭苦しくならないことを優先した。

シューズクロークの可動式棚6段(入居前)
シューズクロークの可動棚(入居前)

壁には塩ビの可動式棚を6段取り付けてもらった。
棚は上半分に寄せ、下半分には傘立てを入れている。
機能性は万全だ。

唯一のデメリットは匂い。
これは備長炭の下駄箱用脱臭剤を棚の数だけ置くことで解決できている。
扉なし収納を考える人には、脱臭対策までセットで勧めたい。

床上がりのテレビ台と、収納の誤算

書斎兼寝室の床上がりは、2年使って快適そのものだ。
デスクからもベッドからもテレビが見やすい
奥の棚には本・CD・ブルーレイを収納しつつ飾っている。
テレビの真裏だけは手が届かず使えていないが、収納力としては私には十分だ。

床上がり奥のオープン収納部(入居前)
床上がり奥のオープン収納部(入居前)

テレビの裏に本やCDが見える状態は、少し雑然としているとも言える。
だが、常に自分の好きなものに囲まれていたい私には、至高のスペースになっている。

ひとつ誤算があった。
衣類の収納だ。
床上がりでない左側に上下二段の突っ張り式ポールハンガーラックを設置したが、それだけでは足りず、結局ベッド脇にもポールハンガーを置いている。
普段掛けておく衣類の量は、設計時には計算しきれていなかった
間取りを考える人には、「畳む服」だけでなく「掛けておく服」の量を先に測っておくことを勧めたい。

出窓は「広く使いたい人」におすすめ

出窓の効果は、住んでみて実感がある。
思った以上に部屋が広く感じるし、出窓部分に物を置いたり、植物や写真を飾ったりもできている。
心配される結露や暑さ寒さも感じられない。

室内を広げた出窓(入居前)
出窓(入居前)

外観は出っ張るので、スリムなデザインを好む場合は採用されないことが多いようだ。
だが、室内を広く機能的に使いたいなら、出窓はおすすめできる。

次章では、IC担当との打ち合わせについて書く。


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まくら

築60年の実家を55歳で建て替えました。専門家ではなく、リフォームか建て替えかで迷った一人の施主です。何が分からなかったのか、どこで迷ったのかを、同じ目線で記録しています。誰かの正解ではなく、判断の材料として使ってもらえたら嬉しいです。

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