まくら

建て替え判断

第2章 どこに相談するべきか考えた

最初は、工務店に相談してみよう、と思った。でも、少し考えて思いとどまった。リフォームがいいのか、建て替えなければならないのか——その判断がまだついていない段階で工務店の門を叩けば、相手の得意な方向に話が進むだけだ。中立な意見は期待できない。では一括資料請求はどうか。複数のハウスメーカーをまとめて比較できる便利なサービスだが、調べると「多数の会社から一斉に営業連絡が来る」という経験談が目についた。自分の考えが整理できていない段階で営業対応に追われるのは、明らかに順番が違う。そこで行き着いたのが、住宅相談サービスという選択肢だった。代表的なのはLIFULL HOME'SとSUUMOの2つ。どちらも住宅会社の営業ではなく、第三者として相談を受ける窓口で、利用者は無料で使える。この2つを調べて、私はLIFULL HOME'Sを選んだ。この時点の私はまだ建て替えを決めていなかった。SUUMOは新築ハウスメーカー比較に強い。だが私が必要としていたのは、リフォームも含めた選択肢を整理できる場所だった。その点、LIFULL HOME'Sの「住まいの窓口」は、新築・リフォーム・リノベーションまで幅広い選...
建て替え判断

第1章 築60年の家で起きていたこと

床が鳴るたびに、少しだけ気になっていた。築60年。母と同居してきた木造の実家は、長い間、大きな手を入れていなかった。水回りの交換も、外壁の塗装も、「そのうち」と言い続けて、気づけばここまで来てしまった。床のきしみ、窓のすきま風、建具のゆがみ、水回りの小さな水漏れ。どれも今すぐ困るわけではない。でも「このままでいい」とも思えなかった。決定的だったのは、地震の話を聞いたときだ。この土地の地盤はもろい、と以前から聞いていた。ニュースで大きな震災の映像が流れるたびに、同じ問いが頭に浮かぶ。この家は、あと何年住めるのだろうか。修理をせずにここまで来た後ろめたさも、その不安を大きくしていた。今すぐどうにかなるわけじゃない。でも、「いつか」は確実にやってくる。そう気づいたとき、私は初めてきちんと考えることにした。リフォームなのか、リノベーションなのか、それとも建て替えなのか。そして、誰に相談すればいいのか。55歳からの家との向き合い方が、ここから始まった。次の章:第2章 どこに相談するべきか考えた →
自宅建替え

はじめに|このブログについて

築60年の実家をどうするか。そう考え始めたのは、55歳のときでした。リフォームか、建て替えか。ネットで調べれば情報はいくらでも出てきます。でも「自分の家の場合はどうなのか」という問いには、なかなか答えが見つかりませんでした。このブログは、その問いに向き合い、住宅の専門家に相談し、5社のハウスメーカーを比較検討し、住友不動産を選んで建て替えを完了するまでの記録です。■記録の流れ判断編(第1〜7章)築60年の家が抱える問題を整理し、リフォーム・リノベーション・建て替えの選択肢を専門家と一緒に検討した過程。比較編(第8〜13章)住友不動産・一建設・タマホーム・東栄住宅・桧家住宅の5社を実際に訪問。各社の特徴・価格・耐震性能を比較した記録。決定編(第14章〜)見積を比較し、住友不動産を選んだ理由と判断の根拠。工事・完成編(続刊)解体、仮住まい、建築工事、入居まで。55歳・予算2,000〜3,000万円・狭小地という条件で実際に動いた、一人の施主の記録です。同じように悩んでいる方に、少しでも参考になれば幸いです。ぜひ、第1章から順に読んでください。章一覧第1章 築60年の家で起きていたこと第2章...