注文住宅

設計・契約

第24章 着工スケジュールを組む

仕様決定は順調に進んでいた。8月に契約を結び、9月に入ってからは間取りの詳細を詰め、ICとの打ち合わせも始まっていた。この調子なら11月中旬には仕様が確定するだろう、という見通しが立ってきた。仕様が固まれば、次は工程だ。9月中旬、営業担当との打ち合わせで、着工スケジュールの策定に入った。こちらの希望はひとつ、「契約から最短日程で」。とにかく早く新しい家での生活に移りたかった。築60年の実家で長年見てきた不具合を、一日でも早く過去のものにしたい。その一心だった。建築許可申請という前段当家の居住地域は少し複雑な事情があり、通常の建築確認申請の前に「建築許可申請」という手続きが必要だった。建築許可が下りてはじめて、建築確認申請に進める。解体工事も、許可が下りてからでないと着手できない。この事情は地域限定の話なので、これから建て替えを検討する多くの人には関係がない。ただ、自分の土地がどういう地域指定を受けているか、事前に確認しておいたほうがいい、という学びはあった。都市計画や景観条例の関係で、通常の手続き以外のステップが必要になる土地は、意外と多い。ありがたかったのは、住友不動産の営業担当がこ...
設計・契約

第23章 こだわりのポイント・外壁

外壁は、家の印象を決める。屋根と違って、道を歩く人の目に毎日さらされる部分だ。色が褪せれば古ぼけて見えるし、汚れが目立てば手入れをしていない家に見える。20年後、30年後にどう見えているかを考えると、ここは妥協したくない部分だった。住友不動産の注文住宅では、外壁の標準仕様がケイミュー社の「光セラ」シリーズになっている。最初にこの話を聞いたときは、正直そこまで関心はなかった。サイディングなんてどこのメーカーでも似たようなものだろう、くらいの感覚だった。それが変わったのは、住友不動産の「住まいるフェア」に見学に行ったときだ。会場のケイミューのブースに光セラの実物が展示されていて、担当の方が詳しく説明してくれた。話を聞けば聞くほど、これはただのサイディングではないことがわかってきた。帰宅してからYouTubeでケイミュー社の動画や、住宅関連業界で光セラを扱っている動画を見まくって勉強した。光セラとは何か光セラは、窯業系サイディング基材(セメント+パルプ等)に、光触媒コーティングとセラミックコーティングを二重に施した外壁材だ。光触媒というのは、紫外線を浴びると表面に強力な酸化力を生んで、付着し...
設計・契約

第22章 こだわりのポイント・空調と住宅設備

エアコンエアコンは自分で手配することもできる。営業担当者からそう聞いた上で、こう続けられた。「エアコンの性能は断熱性能と直結します。毎月の光熱費に影響しますので、住宅の性能に合ったものを選ぶことが重要です」。住友不動産がオプションとして提供するのは、富士通ゼネラル(現・ゼネラル)の「ノクリア」Zシリーズだ。個人が家電量販店で購入するものとは異なり、大手ハウスメーカー向けに供給される製品は国内製造で耐久性が高い。施工も富士通ゼネラルが自社で行うため仕上がりが丁寧で、室外配管には化粧カバーが標準装備される。カバーの色も外壁に合わせて選べる。電気屋による施工では2階の室外機をバルコニーに置いたり、配管処理が雑になることもあると聞いた。メーカー施工であれば、室外機や配管の位置を施主と細かく打ち合わせて決める。2階の室外機を正面から見えない場所に設置するといった配慮もしてくれる。断熱性能にとことんこだわりたい私は、迷わず住友不動産へのエアコン発注を決めた。当家の採用機種は以下のとおりだ。富士通ゼネラル「Zシリーズ」AS-Z28N-Wリビング:ノクリア Zシリーズ AS-Z28N-W(10畳用)各...
設計・契約

第21章 こだわりのポイント・断熱性能

住友不動産の初回訪問で、断熱性能について詳しい説明を受けた。5社を比較する中でもこの点は重点的に確認した。近代建築の断熱性能は、築60年の家とは比べ物にならない。断熱性能の基準断熱性能を示す指標はUA値(外皮平均熱貫流率)だ。数値が小さいほど断熱性能が高い。住友不動産のツーバイフォー工法のUA値は0.46で、国の省エネ基準(平成28年基準)の0.87を大きく上回る。ZEH基準の0.60も上回っている。断熱性能が高ければ、冷暖房コストも抑えられる。住友不動産によれば、国の省エネ基準と比較して年間の冷暖房費を約21%削減できるという。また断熱性能だけでなく、遮熱への対応も重要だ。地球温暖化による猛暑日の増加を踏まえ、住友不動産では透湿・防水・遮熱シートを標準採用している。熱カット率98.8%という高い遮熱性能を持つセーレン社の「ラミテクト プレミアムサーモ」で、夏の暑さを壁の外側で遮断する仕組みだ。開口部の断熱断熱性能を語る上で見落とせないのが開口部だ。窓と玄関ドアは外気が直接出入りする場所であり、断熱上の弱点になりやすい。窓サッシ:YKKap APW330樹脂フレームとLow-E複層ガラ...
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第20章 ショールーム見学

IC担当から、時間があれば実物を見に行くことを勧められた。カタログや小さなサンプルではイメージが掴みにくいものがある。実際に足を運んでみると、その言葉の意味がよくわかった。見学したのは2か所。パナソニックの新橋ショールーム、YKKapの新宿ショールームだ(YKKapには3回通うことになった)。パナソニック新橋ショールームパナソニックのショールームには、ケイミューのサイディングコーナーがある。当家に導入予定のバス・トイレ・キッチンもパナソニック製なので、あわせて見学できた。照明もパナソニックだが、ショールームでの照明展示は現在行っていないとのことで、それだけが残念だった。ケイミューのコーナーには大きなサンプルが並んでいる。カタログで見るのとは迫力が違う。サイディングの大判サンプル①「フィエルテ」ベースの外壁として第一候補にしていた光セラ「フィエルテ」は、大きなサンプルで見るとやはり良かった。フィエルテにはコンクリート調の中でも淡い灰色と深い灰色がある。ケイミューのカタログでは淡い方はアクセントに使われている事例が多い。これをベースに使っている家はほとんど見かけない。その分、他にはない静け...
設計・契約

第19章 インテリアコーディネーターとの打ち合わせ

間取りが固まると、今度は家の「色」を決めるフェーズに入る。ここからインテリアコーディネーター(IC)担当が加わった。住友不動産の関連会社、住友不動産シスコンの方で、営業担当と3人で新大久保の営業所で打ち合わせを行う。IC担当は二十代後半くらいの、落ち着いた雰囲気の女性だった。こちらの希望や疑問にすぐ応えてくれる。経験豊富で、押しつけがない。迷ったときには「私はこちらをお勧めします」とはっきり言ってくれる。打ち合わせの内容を手書きで丁寧に記録して、終了後にコピーをもらえた。字がとてもきれいで、毎回それに見とれてしまった。IC打ち合わせは3回、加えて照明・電気関係の打ち合わせが1回。並行して自分でショールームを何度も訪問した。ショールームの話は別章でまとめて書く。外壁・屋根・玄関・サッシハウスメーカー選定の段階で、住友不動産が初回に示してくれた完成予想図がある。水彩画で描かれたもので、その仕上がりイメージがとてもよかった。これをベースに検討を進めることにした。外壁と屋根はケイミューの高品質サイディングから標準仕様で選ぶことができる。30センチ四方の実物サンプルを手に取りながら候補を絞ってい...
設計・契約

第18章 間取り打ち合わせ~決定

契約締結から6日後、最初の図面打ち合わせが始まった。場所は新大久保の住友不動産営業所。仕事の帰り道に寄れる場所を選んだ。打ち合わせは全部で3回。最初の2回は1/100の縮尺図面、3回目は1/50のより詳細な図面が使われた。建築定規と設計図面との格闘がはじまる毎回、前回からの変更を反映した新しい図面が提出される。営業担当者からファイリング用のケースも渡された。図面が更新されるたびに穴の空くほど眺めた。自分でも三角錐の建築用定規を買って、図面上の寸法と実際の広さを想像しながら検討を重ねた。見るたびにワクワクした。ほぼそのまま採用した動線設計住友不動産の設計は、生活動線がよく考えられていた。間取りの基本はそのまま採用することにした。変更したのは主に扉の数だ。狭い家を少しでも広く感じられるように、クローゼットやシューズクローゼットの扉をなくした。扉をなくすほど減額になるという説明もあり、コスト面でも合理的だった。2階の書斎兼寝室では、階段の床上がりが部屋の奥に台状に張り出しており、その台から壁一面に扉をつけてクローゼットにする設計だった。扉をなくし、床上がりの部分をテレビ台として活用、奥のスペ...
建て替え判断

第5章 家づくりの具体的な条件

土地・規模・費用・ローン。狭小地で予算2,000〜3,000万円の建て替えに向け、条件を一つずつ整理した実際。
建て替え判断

第4章 私が建て替えを選んだ理由

基礎・柱・梁はリフォームで変えられない。長く安心して住む目的に対し建て替え一択と判断した55歳の理由。
建て替え判断

第1章 築60年の家で起きていたこと

床鳴り・隙間風・地盤の不安。築60年の木造実家をリフォームか建て替えか考え始めた、55歳・狭小地の一施主の出発点。