耐震等級3

住宅会社比較

第12章 桧家住宅で聞いた内容

最後に訪問したのは桧家住宅だった。ここまでで各社の違いがある程度見えてきており、最後の1社がどう位置づけられるかを確認するつもりで臨んだ。一点だけ気になったのは、LIFULL HOME'Sから事前共有されているはずの情報が伝わっていなかったことだ。住所などの基本情報もその場で一から確認された。準備状況という点では、ここまでの会社と差があった。ただ、担当者の対応は他社とは少し違う雰囲気だった。説明は積極的で営業意欲も十分あるのだが、自社の強みだけでなく弱みや自虐ネタも躊躇なく話してくる。「構造には強みがありますが、住宅設備は高いものは使っていません」「桧家という社名ですが、ヒノキは使っていないんです」こういった話を笑いながら持ってくる。警戒心が解けるような話し方で、好感が持てた。特に力を入れた説明が断熱性能と全館空調だった。壁の中に断熱材を直接吹き付ける施工で気密性を高め、断熱性能に自信を持っている。また家全体の温度を一定に保つ全館空調システムが標準装備されている。今回訪問した5社の中で、この分野の特徴が最もはっきりしていた。さらにオプションとして、この全館空調システムに市販のエアコン2...
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第11章 東栄住宅で聞いた内容

次に訪問したのは東栄住宅だった。一建設と同じ飯田グループに属する会社だが、グループ内での位置づけは異なる。飯田グループは建売住宅が主体だが、東栄住宅は注文住宅に強みを持つ。戸建て住宅の売上高は飯田グループ全体で第5位(訪問当時)で、住友不動産やタマホームより上位に位置する。打ち合わせは住宅展示場で行われた。席に案内されると、住友不動産と同様に初回から提案書が用意されていた。間取り図・完成イメージ・概算見積が一通り揃っており、具体的なイメージを持ちやすかった。ただ印象は住友不動産とは少し異なる。住友不動産が「高仕様の提案」であるのに対し、東栄住宅は現実的なバランスを意識した提案という感じだった。間取りについても、あらかじめ決められた枠の中というより、調整しながら作っていく余地があるという説明だった。デザイナーを豊富に擁しており、自由度の高い設計が可能だという点も強調されていた。耐震については「耐震等級3は取得できる」との説明で他社と同様。構造はツーバイフォー工法で、面で建物を支えることで耐震性を安定させる考え方だ。費用面で印象に残ったのは、中間金が不要という点だった。通常の住宅建築では工...
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第10章 タマホームで聞いた内容

初日に住友不動産と一建設を訪問し、翌日に向かったのはタマホームだった。中間に位置するメーカーがどう見えるか、前日の2社を頭に置きながら臨んだ。打ち合わせは住宅展示場で行われた。一建設と同様、初回はヒアリングからスタートし、図面や見積は後日提示される流れだ。ただ、一建設と違うと感じたのは説明の豊富さだった。担当者は会社の特徴・性能の考え方・実績について積極的に話してくれた。特に印象に残ったのは木材へのこだわりだ。タマホームは全国の森林組合や林業者とダイレクトに取引しており、国産木材の使用率は74.1%(訪問当時)。他社が20%程度であることを考えると、際立った数字だ。土台にはヒノキを使用しており、劣化が少なく耐久性が高いという説明だった。耐震については「耐震等級3は取得できる」との説明で他社と同様だが、熊本地震での倒壊ゼロという実績が示された。カタログの数値ではなく現実の結果として、この点は安心材料になった。コスト面では、スケールメリットを前面に出した説明があった。スケールメリットにより住宅設備を大幅なコストダウンで仕入れているという。以前はローコストメーカーとして位置づけられていたが、...
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第9章 一建設で聞いた内容

次に訪問したのは一建設だった。住友不動産のあとだったこともあり、ローコストメーカーがどのように提案するのかを見るつもりで臨んだ。一建設は飯田グループに属するローコストメーカーだ。同グループには東栄住宅も属しており、それぞれ異なる価格帯・特徴で展開している。打ち合わせは住宅展示場内の事務所で行われた。モデルハウスを見ながら説明する形ではなく、最初から打ち合わせベースで進む。住友不動産は「初回からここまで用意するところはあまりない」と自ら言っていたほどで、一建設はヒアリングからスタートする、おそらく一般的な進め方だった。担当者は事前に住所を把握していたが、そこからどのような家を建てたいか、予算はどの程度か、建て替えの条件といった内容を一つずつ確認していく。見積については「実際に現地を見ないと正確なことは分からない」とのことで、図面・概算見積ともに一週間後に提示される流れになった。説明を聞く中で印象に残ったのは、価格を前提にした設計思想だった。仕様をある程度標準化し、コストを抑える前提で組み立てる。「この価格帯でどう建てるか」という考え方が明確だった。耐震については「耐震等級3は取得できる」...
住宅会社比較

第8章 住友不動産で聞いた内容

最初に訪問したのは住友不動産だった。他社と比較する前の段階だったため、「上位メーカーから基準になる話を聞く」というつもりで臨んだ。案内されたモデルハウスに入って最初に感じたのは、設備のグレードの高さだった。床材、建具、キッチン——高級マンションを思わせる仕様が並んでいる。「これが標準仕様です」という説明を受けたが、率直に言うと自分には必要のないレベルだと感じた。丈夫でシンプルな家を求めている自分には、やや方向が違う印象だった。一通り見学したあと席に案内されると、いきなり提案書が出てきた。間取り図、完成予想図、概算見積、契約から引き渡しまでのスケジュール。サンプルではなく、実際の自分の土地を前提に、建蔽率も踏まえた図面が作成されていた。事前に条件を伝えてあったとはいえ、初回訪問でここまで形になっていることには驚いた。なお担当者は「初回からここまで用意するところはあまりないと思いますが」と自ら言っていた。提案内容は要望をかなり押さえており、施工実績から蓄積されたノウハウが感じられた。見積については、Kさんから聞いていた価格帯よりやや低め。仕様を調整すれば検討できる範囲に収まりそうだと感じた...
建て替え判断

第3章 地震に耐えられる家にするための条件

LIFULL HOME'Sのオンライン相談で、私は担当のKさんにこう伝えた。「費用をできるだけ抑えながら、耐震対策をしたい」と。Kさんが最初に聞いたのは、「建てられたのはいつ頃ですか?」という一言だった。築60年。1960年代の木造住宅です、と答えると、Kさんは日本の耐震基準の話を始めた。1981年、日本の耐震基準は大きく改正されている。それ以前の住宅は「旧耐震」と呼ばれ、「震度5程度で倒壊しない」という前提で設計されている。現在の基準(新耐震)は「震度6〜7でも倒壊しない」。私の実家は、今の基準では安全とは言えない建物だった。「重要なのは設備ではなく、構造です」Kさんはそう言った。古い家と聞くとキッチンや浴室、外壁の傷みを思い浮かべる。私もそうだった。しかしKさんの説明はそこではなかった。住宅は設備・内装・構造で成り立っている。設備や内装はリフォームで交換できる。だが構造躯体——基礎、柱、梁という家の骨組みは、簡単には変えられない。リフォームでできることには限界がある。設備は新しくなる。内装もきれいになる。ある程度の安全性も向上する。しかし家の骨組みそのものを、現在の耐震基準に作り直...