第4章|リフォーム・リノベーション・建て替えを、同じ目線で比べてみる

第3章で、
建て替えには「土地の条件」という現実があることを知りました。

ここから私は、
リフォーム・リノベーション・建て替えを、
感覚や好みではなく、同じ土俵に並べて考える
必要があると感じるようになります。

そこで一度、
それぞれの選択肢を、
できること/できないことという視点で整理してみることにしました。


まず、リフォームという選択肢

リフォームは、
今の家を活かしながら、
傷んだ部分や気になるところを直していく方法です。

  • 設備の交換
  • 内装の修繕
  • 部分的な断熱対策

などであれば、
比較的費用を抑えながら対応できます。

実際、
「今すぐ大きな不具合があるわけではない」
という状況では、
とても現実的な選択肢に見えました。

ただ一方で、
築60年という前提を考えると、
どうしても越えられない線もあります。

  • 土台や柱といった構造部分には基本的に手を入れられない
  • 耐震性を根本から高めることは難しい
  • 住み心地の改善にも限界がある

今ある家を延命する選択
という印象が強く残りました。


次に、リノベーションという選択肢

リノベーションは、
間取りや内装を大きく変えられる点で、
リフォームよりも自由度が高い方法です。

暮らし方に合わせて、

  • 間取りを整理する
  • 動線を改善する
  • 設備を一新する

といったことが可能になります。

「見た目も中身も、ほぼ新築のようになる」
という説明を見かけることも多く、
正直、少し期待もしていました。

ただ、ここでもやはり前提は同じです。

  • 構造躯体は既存のまま
  • 築年数そのものは変えられない
  • 工事範囲によっては費用が大きく膨らむ

どこまで手を入れれば安心できるのか
その線引きが、とても難しく感じました。


そして、建て替えという選択肢

建て替えは、
既存の家を解体し、
土台から新しく作り直す方法です。

  • 最新の耐震基準で建てられる
  • 断熱性能を大きく高められる
  • 設備や間取りをゼロから考えられる

安心感という点では、
他の選択肢とは明らかに違いがありました。

一方で、
負担も一番大きい選択肢です。

  • 費用が高い
  • 工期が長い
  • 土地条件によっては家が小さくなる

「理想」だけを見れば魅力的ですが、
現実とどう折り合いをつけるかが、
最大の課題でした。


並べてみて、初めて見えたこと

こうして三つの選択肢を並べてみると、
どれか一つが
はっきりと「正解」に見えるわけではありません。

  • 費用を抑えたいなら、リフォーム
  • 暮らしやすさを重視するなら、リノベーション
  • 安心感を最優先するなら、建て替え

優先順位によって、
評価は大きく変わります。

この時点では、
私の中でも、まだ結論は出ていませんでした。

ただ一つ、
はっきりしてきたことがあります。

それは、
「何を一番大切にしたいのか」を決めない限り、
この比較は終わらない

ということでした。


次章へ

次の章では、
この比較を続ける中で、
私の中にずっと残り続けた
最後まで消えなかった不安」について書いていきます。